母の日

「二十四孝」は親孝行を大家が店子に教えるというのが噺の中心にあります。
孝行をレクチャーされている店子の方では、乱暴な口調で母親をばばあ、ばばあ、と連呼しています。落語の中でばばあを連呼するものとしてはナンバーワンではないかと思うくらいです。

大人しくて親思いで働きものでなどというのは親の理想というより大家の理想に違いありません。

文治師匠がばばあを連呼するとき、本来であれば乱暴者でへ理屈ばかり言っているいやな店子の八五郎もそのキャラクターが愛すべきものに変わってくるような気がします。

もちろん親孝行は歓迎ですので「母の日」に「落語研究会 昭和の名人八」を一緒に鑑賞するのもオススメです。

母の愛がよくわかるオチがついています。